クエン酸とは
クエン酸は柑橘類に多く含まれるヒドロキシ酸で、工業的には糖質を原料とした発酵法(Aspergillus niger による発酵)で製造されます。天然抽出品ではなく発酵品が流通の主流です。
食品分野では酸味料、pH調整剤、キレート剤、酸化防止の補助として使われます。用途が広く、清涼飲料・菓子・惣菜・サプリメントまで剤形を選びません。FONTIAではクエン酸(無水)を取り扱っています。
無水品と結晶品 ― 最初に決めること
クエン酸には無水クエン酸とクエン酸(結晶・一水和物)の二種類が流通しています。化学的には同じ酸ですが、水和水の有無で実務上の扱いが変わります。
- 無水品 ― 水分が少なく、粉体配合や打錠、乾燥系の製剤に向きます。吸湿環境での取り回しに注意が必要です
- 結晶品(一水和物) ― 一分子の水を持ちます。溶解時の扱いが安定し、液体系や溶解前提の用途で使われます
ここで見落としやすいのが有効成分量の換算です。一水和物は分子量の約8.6%が水であり、同じ重量を投入しても酸としての量が変わります。無水品から結晶品へ(またはその逆へ)切り替える際は、配合量をそのまま持ち込まず換算し直してください。酸度設計がずれ、pHや味が変わります。
食品添加物と飼料添加物 ― 二つの制度に載っている
クエン酸は食品添加物(指定添加物)であると同時に、飼料添加物としても指定されています。FONTIAの分類でも食品添加物と飼料添加物の両方に属します。
同じ「クエン酸 含量99.5%以上」でも、食品用は食品衛生法、飼料用は飼料安全法という別々の法令の枠組みで扱われます。準拠する規格、必要な書類、製造所に求められる要件が変わります。
見積り依頼の段階で「最終製品が人向けか動物向けか」を伝えておくと、提示される規格書とロットが正しいものになります。ここが曖昧なまま進むと、サンプル評価を終えてから規格が合わないと判明することがあります。
規格書で確認する項目
- 含量 ― 公定書規格に適合しているか。無水換算か現品換算かも確認します
- 水分(乾燥減量) ― 無水品と結晶品を見分ける実測値です
- 重金属・鉛・ヒ素 ― 公定書準拠か自社規格か
- シュウ酸塩・易炭化物 ― 公定書に定めのある純度試験項目です
- 粒度 ― 溶解速度と粉体の流動性に直結します。細粒・顆粒などグレードが分かれます
- 製法 ― 発酵由来か。原料糖質(コーン等)はアレルゲン表示・非遺伝子組換えの確認に関わります
調達のポイント ― 輸入時の実際
クエン酸は輸入量の多い汎用原料であり、輸入時の検査で規格不適合が発生した事例も公表されています。汎用品ほど「どこで買っても同じ」と思われがちですが、製造所によって不純物プロファイルや粒度が異なります。
- 原産国と製造所 ― 発酵設備の所在。切り替え時は製造所単位で確認します
- ロットごとのCOA ― 汎用品でも入手可否と様式を確認しておきます
- 荷姿 ― 25kg紙袋が一般的です。保管スペースと開封後の吸湿対策を織り込みます
- 価格変動 ― 発酵原料(糖質)とエネルギー価格に連動します。年間必要量の早期共有が有効です
FONTIAでは試作用の小ロットから対応しています。規格書・サンプル・お見積りのご依頼はクエン酸(無水)の製品ページ、またはお問い合わせフォームよりご連絡ください。関連: 酸味料・pH調整の原料 / 発酵由来の原料
